作成日:2024年07月9日 更新日:2025年01月12日
パーソナルトレーニングに通う本当のメリット!
「パーソナルトレーニングで正しいフォームが身に付く」
「短期的に理想の身体にできる」
これらが、パーソナルトレーニングのメリットだと、あなたは思っていませんか?
しかし、世間一般的に言われているメリットは、本質的なものではありません。
パーソナルトレーニングの本当のメリットは、トレーニングや食事の管理がトレーナーがいなくとも、自分自身で出来るようになることです。
あなたは、一生パーソナルトレーニングに通う予定ですか?
経済的に余裕がある人は、ずっと通うことはできるでしょう。
しかし、ほとんどの人がいずれパーソナルトレーニングに通わなくなります。
「筋肉がついた」「ダイエットに成功した」と、目先だけの結果しか見ていないと、リバウンドの原因となってしまうのです。
今回のブログでは、パーソナルトレーニングに通う本当のメリット、通っている間に意識しなければならないこと、ジムを選ぶ時に気を付けることなど、現役のトレーナーが解説します。
目次
パーソナルトレーニングに通う本当のメリット
パーソナルトレーニングに通う本当のメリットは、ダイエットの成功、筋トレで筋肉がつくことではなく、筋トレ(運動)や食事の管理がトレーナーがいなくとも、自分だけで習慣化できるようになることです。
「パーソナルトレーニングに通わないとできない」
「トレーナーがいないとできない」
これでは、パーソナルジム やトレーナーに依存することになり、ジムに通わなくなるとリバウンドの原因となります。
一般的に言われるパーソナルトレーニングのメリットとして
- 自分にあった筋トレのプログラムを提供してもらえる
- 正しい筋トレのフォームが獲得できる
- 短期間で効果が出る
- モチベーションを上げてくれる
- 栄養・生活の指導も受けることができる
- 周りの目を気にせずトレーニングができるetc…
様々クローズアップされますが、これらは本質的なメリットでありません。
ジムに通うことで、どのぐらいの頻度で筋トレをすれば良いのか、どのような食事を行うと体重が減るのか、リアルに体験することができます。
その効果を維持・向上させるためには、筋トレと食事を継続することが必要です。
そのためには、通っている間に筋トレや食事の管理ができるようにならないと、筋トレの効果を維持、向上させるためにも、リバウンド防ぐこともできません。
このことから、パーソナルトレーニングに通う本当のメリットは、自分で筋トレや食事の管理が習慣化できるようになることであり、そのことを念頭に通うことが重要になります。
メリットを理解していないと…
紹介したメリットを理解していないと、リバウンドの可能性が高くなります。
筋トレの効果は、一生ではありません。
定期的に筋トレを行わないと、筋トレの効果を持続させることは不可能です。
また、パーソナルトレーニングに通い、ダイエットに成功したとしても、食事の管理を止めてしまえば、リバウンドの可能性が高くなります。
最初にお伝えしたように、パーソナルトレーニングに通うメリットは、トレーナーのサポートが無くとも、筋トレと食事の管理が自分で出来るようになることです。
目先の身体の変化ばかり囚われていけません。
以前のブログで、ダイエットは成功してから大切です。という啓発を込めたブログを書いていますので、併せて読んで見て下さい。
パーソナルトレーニングは選び方がすべて
筋トレや食事の管理を、自分だけでも習慣化させるには、パーソナルトレーニング選びがすべてになります。
「パーソナルトレーニングを受けることができれば、どこも同じでは?」
と、思われるかもしれませんが、パーソナルトレーニング業界の実情を知れば、どこも同じではないとわかります。
パーソナルトレーニングでは、筋トレで徹底的に追い込むことが、当たり前という風習があるのです。
フィットネスジムに通うより、割高な料金をいただき、マンツーマンでトレーニングを行うので、1人ではできない強度でトレーニングを提供しなければならない、という考えが蔓延しています。
私が、大手のパーソナルトレーニングジムに所属していた際の研修では、ここでなら身体を変えることができると思わせるために、初回のトレーニングから徹底的に追い込むことを指導されました。
この考えが、パーソナルトレーニングやトレーナーに依存する形を作り、自分だけではできない状況を作るのです。
パーソナルトレーニング通われている方は、自問自答してみて下さい!
「そのトレーニングあなた1人でできますか?」
「筋トレで追い込まれすぎて、筋トレ嫌いになってませんか?」
ほとんどのパーソナルトレーニングジムやトレーナーは、追い込むことが正義だと思っており、お客様のその後を見据えて指導しているトレーナーは少ない現状にあります。
だからこそ、先を見据えた指導をするトレーナーと巡り合うために、ジム選びが重要になるのです。
別途、パーソナルトレーニングジムの選び方を詳しく解説しているので、是非参考にして下さい
選んではいけないジムの特徴
パーソナルトレーニングの現状を理解していただいたうえで、選んではいけないジムの特徴を、ご紹介します。
筋トレやダイエットが成功し、自分で管理できるように見据えて、指導しているトレーナー自体、多くありません。
口ではそう言っていても、筋トレや食事の内容、トレーニング中の言動が伴っていないトレーナーがほとんどです。
自分で管理できるように、指導してくれるトレーナーと巡り合うのは奇跡的であり、滅多に巡り合えません。
しかし、これからお伝えすることを注意してジムを選べは、良いトレーナー・ジムに巡り合う可能性が高くなります。
5店舗以上展開しているジム
5店舗以上、展開しているパーソナルトレーニングジムはおすすめしません。
5店舗以上の規模になると、経営者側も管理するのが大変になり、マニュアル化された一遍通りの指導になるか、トレーナー各々が独断で指導するようになり、組織がバラバラになりやすくなります。
物や事が広がると、自ずと質は悪くなるというのが世の定めです。
私が大手のパーソナルトレーニングジムに勤めている時に、急速に店舗を拡大し、トレーニング内容は、トレーナーの力量次第。
経験のあるトレーナーと、経験の浅いトレーナーでは指導の差がついてしまい、トレーナーが変わると言動の内容が異なるため、「何を信じたら良いかわからない」というクレームが多発しました。
そこで本部は、応急処置的にマニュアルを作成し、指導を統一する流れになったのです。
このため、5店舗展開しているジムはおすすめしません。
フィットネス大会出場や入賞を売りにしているジム・トレーナー
「フィットネス大会出場トレーナー在籍」
「フィットネス大会で入賞したトレーナーが指導します」
などを謳っているジムは、おすすめしません。
前提として、大会で優秀な結果を出したから、トレーナーとして優秀とは限らないからです。
トレーナーという仕事は、トレーニング種目の背景を理解し、デモンストレーションを交えながら、いかにわかりやすく言語化するかが問われる仕事になります。
大会の出場や入賞は、トレーニング種目のデモンストレートには役に立ちますが、言語化の部分には直結しません。
また、大会に出場している、入賞しているトレーナーは、自分軸でトレーニングメニューを組み立てたり、食事を指導する傾向にあります。
根底に、「筋トレも食事も自分と同じことをすれば良いだろう」という考えの人が少なくありません。
ジムに通っている間は、できても通わなくなってからは自分だけでは同じトレーニング、食事ができないので、高い確率でパーソナルトレーニングでの効果が無くなってしまいます。
このことから、フィットネスの大会に出場、入賞を売りにしてるジムはおすすめしません。
プロというワードが出てくるジム
ホームページの文章中に「プロ」という言葉を出しているジムもおすすめしません。
お客様から料金をいただいている以上、プロというのは当たり前です。
この当たり前のことを、わざわざ打ち出す背景には、「後ろめたいこと」や「コンプレックスに感じることがあるのでは?」と、私は思ってしまいます。
その良い例として、パーソナルトレーニングジムが独自にトレーナーを養成するスクールを立ち上げる傾向にあるのです。
趣味が筋トレで、トレーナーになりたいと思っている人を集客して、3ヶ月〜6ヶ月程スクールに通わせ、その後は運営しているジムで働かせる流れがあります。
トレーナーの養成スクールを開講しているジムほど、やたらとプロという言葉を使っている印象です。
パーソナルトレーナーは解剖学・生理学・運動学・栄養学の知識はもちろん、経験や人を惹き付ける人間力も必要な、高度な専門職だと私は考えています。
6ヶ月スクールに通い、勉強したからと言ってできるような仕事ではありません。
実際、私は専門学校で講師をしていた経歴があるので、スクール側から講師のオファーを受けたことがありますが、自分の信念とは違うので断った経緯があります。
文章中にプロというワードがあった場合、知識や経験が浅いトレーナーが在籍している可能性があるので、おすすめしない理由です。
大手ジム vs 個人ジム
大手のパーソナルトレーニングジムに通うか、個人でやっているパーソナルトレーニングに通うか、悩まれる人もいるのではないでしょうか?
実際、体験で来られる方も、大手か個人かで悩まれる方がいらっしゃいます。
大手のパーソナルトレーニングジムと個人のパーソナルトレーニングジムに焦点を当てて、メリット・デメリットを整理するので、参考にしてください。
大手パーソナルトレーニングジムのメリット
大手パーソナルトレーニングジムのメリットは、保証やサービスが充実している点です。
全額返金保証、食事の配送サービスなどの保証やサービスが充実しています。
様々な条件はあるものの、痩せなかったら全額返金を掲げていますが、よっぽどトレーナーの言うことを守らない、病気ではない限り、痩せないことはありません。
マーケティングの戦略の一つで、リスクリバーサルと言われ、サービス購入のハードルを下げるために行うことが多いです。
食事の配送サービスを、食事を作る手間が省けるので、時短の効果もあります。
このように、大手パーソナルトレーニングジムのメリットとして、保証やサービスの充実が上げられます。
大手パーソナルトレーニングジムのデメリット
デメリットとして、トレーナーの質にバラ付きがあることや、物販の売り込みがある点です。
大手のパーソナルトレーニングジムは、店舗の数も多いので、その分トレーナーの数が必要になります。
未経験者を雇ったり、時としてお客様にトレーナーにならないかと、スカウトするケースもあります。
このように求人をしているので、トレーナーの質にバラ付きが出てしまう可能性があるのです。
また、自社製のプロテインや遺伝子検査キットなどの売り込みをされることがあります。
物販の数もトレーナーやお店の評価基準になるケースがほとんどで、トレーナー自身の利益のために売り込まれることを覚えておいて下さい。
個人パーソナルトレーニングジムのメリット
個人パーソナルトレーニングジムのメリットは、一貫して同じトレーナーがサポートしてくれる点です。
大手では、シフトが組まれているので、担当と時間が合わないと、トレーニング毎にトレーナーが変わることが多々あります。
トレーナーがトレーニング毎に変わってしまうと、同じことを言っていてもニュアンスが変わったり、トレーナーのレベル差によってサービスを受ける側が混乱してしまうこともあるのです。
個人ジムであればこのようなことが無く、トレーナーが最初から最後まで同じなので、一貫性を持って指導を受けることができるメリットがあります。
個人パーソナルトレーニングジムのデメリット
個人ジムのデメリットは、トレーナーを変えることができないことです。
パーソナルトレーニングはある一定の期間、マンツーマンで同じ空間を共有するので、相性が重要になります。
相性が合わないと、トレーナーを変えることができないので、嫌々耐えながら通うか、ジムを変えるかの止めるかの選択しかありません。
そうならない為にも、ジムは慎重に決めることが大切です。
パーソナルトレーニングジムの選び方については、別のブログで紹介しているので、ぜひ参考にして下さい。
パーソナルトレーニングは高くない!
一般的にパーソナルトレーニングが高いと言われますが、私は決して高くないと考えます。
それは、身体は一生付き合っていくインフラだからです。
家・水道・電気など生活に欠かせない物には、投資やメンテナンスをして整備・維持するのは必然ではないでしょうか?
パーソナルトレーニングの料金に幅はありますが、1回7,700円(税込)として、16回通うとすると、123,200円になり、1ヶ月あたり、61,600円の計算になります。
確かに安い金額ではありませんが、この2〜3ヶ月の間で、正しい筋トレの方法や食事の管理方法を取得・習慣にすれば、決して高い買い物にはならないはずです。
別の記事で解説しているので、参考にして下さい。
まとめ
今回のブログでは、パーソナルトレーニング通う本質的なメリットについて、パーソナルトレーニング業界の現状を踏まえて解説しました。
パーソナルトレーニングに通っている期間で、正しい筋トレ法、食事の管理を習得することはもちろんですが、トレーナーがいなくても自分だけで出来るようになることが大切です。
トレーナーがいないと成立しない強度の筋トレや、食事の管理では、高い確立でリバウンドしてしまいます。
再現性のある筋トレや、食事の管理を指導してくれるトレーナーと、巡り合うためにもジムの選び方も重要になるのです。
著者プロフィール
佐藤 喜一
鍼灸師としての医学的観点とトレーナーとしての科学的視点をかけ合わせ「あなた本来の身体」へ導くパーソナルトレーナー
指導実績
トップアスリート、アーティスト、モデル、俳優などのトレーニング&コンディショニングを担当 これまでの経験を基に、トレーニングと鍼灸で1,000名以上の身体の悩みを抱える方々のサポートを行う
保有資格
◆はり師・きゅう師 ◆NSCA-CPT(認定パーソナルトレーナー) ◆FMS Level1 ◆テクニカ・ガビラン認定者