作成日:2024年07月9日 更新日:2024年09月16日
パーソナルトレーニングに通うメリット理解してますか?
「パーソナルトレーニングで正しいフォームが身に付く」
「短期的に理想の身体にできる」
これらが、パーソナルトレーニングのメリットだとあなたは思っていませんか?
しかし、世間一般的に言われているメリットは本質的なものではありません。
パーソナルトレーニングの本当のメリットは、トレーニングや食事の管理がトレーナーがいなくとも自分自身で、できるようになることです。
あなたは一生パーソナルトレーニングに通う予定ですか?
経済的に余裕がある人は、ずっと通うことはできるでしょう。
しかし、ほとんどの人がいずれパーソナルトレーニングに通わなくなります。
「筋肉がついた」「ダイエットに成功した」と、目先だけの結果しか見ていないと、リバウンドの原因となってしまうのです。
今回のブログでは、パーソナルトレーニングに本当のメリット、ジムを選ぶ時に気を付けること、その為に通っている間に意識しなければならないことなど、現役のトレーナーが解説します。
目次
パーソナルトレーニングに通う本当のメリット
パーソナルトレーニングに通う本当のメリットは、ダイエットの成功、筋トレで筋肉がつくことではなく、筋トレ(運動)や食事の管理がトレーナーがいなくとも自分だけで習慣化できるようになることです。
パーソナルトレーニング通わないとできない、トレーナーがいないとできない、これでは、パーソナルジム やトレーナーに依存することになり、ジムに通わなくなるとリバウンドの原因となります。
一般的に言われるパーソナルトレーニングのメリットとして
- 自分にあった筋トレのプログラムを提供してもらえる
- 正しい筋トレのフォームが獲得できる
- 短期間で効果が出る
- モチベーションを上げてくれる
- 栄養・生活の指導も受けることができる
- 周りの目を気にせずトレーニングができるetc…
様々クローズアップされますが、これらは本質的なメリットでありません。
ジムに通うことで、どのぐらいの頻度で筋トレをすれば良いのか、どのような食事を行うと体重が減るのかリアルに体験することができます。
その効果を維持・向上させるためには、筋トレと食事を継続することが必要です。
そのためには、通っている間に筋トレや食事の管理ができるようにならないと、筋トレの効果を維持、向上させるためにも、リバウンド防ぐこともできません。
このことから、パーソナルトレーニングに通う本当のメリットは、自分で筋トレや食事の管理が習慣化できるようになることであり、そのことを念頭に通うことが重要になります。
メリットを理解していないと…
今、紹介したメリットを理解していないと、リバウンドしてしまう可能性が高くなります。
筋トレの効果は、一生あるわけではありません。
定期的に筋トレを行わないと、筋トレの効果を持続させることは不可能です。
また、パーソナルトレーニングに通いダイエットに成功したとしても、食事の管理を止めてしまえば、リバウンドの可能性が高くなります。
最初にお伝えしたように、パーソナルトレーニングに通うメリットはトレーナーのサポート無しでも、筋トレと食事の管理が自分で出来るようになることです。
このことを理解せずに、目先の身体の変化ばかり囚われていけません。
以前のブログで、ダイエットは成功してから大切です。という啓発を込めたブログを書いていますので、併せて読んで見て下さい。
パーソナルトレーニングはジム選びがすべて
筋トレや食事の管理を自分だけでも習慣化させるには、パーソナルトレーニング選びがすべてになります。
パーソナルトレーニングを受けることができれば、どこも同じでは?
と、思われるかもしれませんが、パーソナルトレーニング業界の実情を知れば、どこも同じではないとわかります。
パーソナルトレーニングでは、筋トレで徹底的に追い込むことが当たり前という風習があるのです。
フィットネスジムに通うより、割高な料金をいただき、マンツーマンでトレーニングを行うので、1人ではできない強度でトレーニングを提供しなければならない考えが蔓延しています。
私が、大手のパーソナルトレーニングジムに所属していた際の研修では、ここでなら身体を変えることができると思わせるために、初回のトレーニングから徹底的に追い込むことを指導されました。
この考えが、パーソナルトレーニングやトレーナーに依存する形を作り、自分だけではできない状況を作るのです。
パーソナルトレーニング通われている方は、自問自答してみて下さい!
「そのトレーニングあなた1人でできますか?」
「筋トレで追い込まれすぎて、筋トレ嫌いになってませんか?」
ほとんどのパーソナルトレーニングジムやトレーナーは、追い込むことが正義だと思っており、なかなか、お客様のその後を見据えて指導しているトレーナーは少ない現状にあります。
だからこそ、筋トレ・ダイエットが成功し、先を見据えた指導をするトレーナーと巡り合うために、ジム選びが重要になるのです。
別途、パーソナルトレーニングジムの選び方を詳しく解説しているので、是非参考にして下さい
選んではいけないジムの特徴
パーソナルトレーニングの現状を理解していただいたうえで、選んではいけないジムの特徴を、ご紹介します。
筋トレやダイエットが成功し、自分で管理できるように見据えて指導しているトレーナー自体、多くありません。
口ではそう言っていても、筋トレや食事の内容、普段のトレーニング中の言動が伴っていないトレーナーがほとんどです。
自分で管理できるように、指導してくれるトレーナーと巡り合うのは奇跡的であり、滅多に巡り合えません。
しかし、これらに注意してジムを選べは、良いトレーナー・ジムに巡り合う可能性が高くなる特徴をお伝えします。
5店舗以上展開しているジム
5店舗以上、展開しているパーソナルトレーニングジムはおすすめしません。
5店舗以上の規模になると、経営者側も管理するのが大変になるので、マニュアル化され通り一遍等の指導になるか、トレーナー各々が独断で指導するようになり、組織がバラバラになりやすくなります。
これは美容整形外科を運営している高須幹弥さんが、動画で話されていた内容です。
もちろん主語は美容整形外科ではありますが、パーソナルトレーニングジムにも共通する部分があります。
物や事が広がると、自ずと質は悪くなるというのが世の定めです。
この動画に共感することを経験したことがあります。
大手のパーソナルトレーニングジムに勤めている時に、急速に店舗を拡大し、トレーニング内容は、トレーナーの力量次第。
経験のあるトレーナーと経験の浅いトレーナーでは指導の差がついてしまい、トレーナーが変わると行っていることが異なるため、何を信じたら良いかわからないというクレームが多発しました。
そこで本部は、応急処置的にマニュアルを作成し、指導を統一する流れになったのです。
このため、5店舗展開しているジムはおすすめしません。
フィットネス大会の出場や入賞を売りにしているジム・トレーナー
ボディビルやフィジークと言われる「フィットネスの大会に出場トレーナー在籍」「フィットネスの大会で入賞したトレーナーが指導します」などを謳っているジムは、おすすめしません。
前提として、大会で優秀な結果を出したから、トレーナーとして優秀とは限らないからです。
「名選手、名監督にあらず」に通じるところがあります。
トレーナーという仕事は、トレーニング種目の背景を理解し、デモンストレーションを交えながら、いかにわかりやすく言語化して、相手に伝えるかが問われる仕事です。
大会の出場や入賞は、トレーニング種目のデモンストレートには役に立ちますが、言語化の部分には必ずしもつながりません。
また、大会に出場している、入賞しているトレーナーは、自分軸でトレーニングメニューを組み立てたり、食事を指導する傾向にあります。
基本的に、限界まで追い込むトレーニングや、自分が大会に向けて行った食事を指導する傾向にあるのです。
根底には、筋トレも食事も「自分と同じことをすれば良いだろう」という考えの人が少なくありません。
ジムに通っている間は、できても通わなくなってからは自分だけでな同じトレーニング、食事ができないので、高い確率でパーソナルトレーニングでの効果が無くなってしまいます。
このことから、フィットネスの大会に出場、入賞を売りにしてるジムはおすすめしません。
プロというワードが出てくるジム
ホームページの文章中に「プロ」という言葉を出しているジムもおすすめしません。
お客様から料金をいただいて以上、プロというのは当たり前です。
この当たり前のことをわざわざ打ち出す背景には、後ろめたいことやコンプレックスに感じることがあるのでは?と、私は思ってしまいます。
その良い例として、パーソナルトレーニングジムが独自にトレーナーを養成するスクールを立ち上げる傾向にあるのです。
趣味が筋トレの人で、トレーナーになりたいと思っている人を集客して、3ヶ月〜6ヶ月程スクールに通わせ、その後は運営しているジムで働かせる流れがあります。
トレーナーの養成スクールを開講しているジムほど、やたらとプロという言葉を使っている印象です。
パーソナルトレーナーは解剖学・生理学・運動学・栄養学の知識はもちろん、経験や人を惹き付ける人間力も必要な、高度な専門職だと私は考えています。
6ヶ月スクールに通い、勉強したからと言ってできるような仕事ではありません。
実際、私は専門学校で講師をしていた経歴があるので、スクール側から講師のオファーを受けたことがありますが、自分の信念とは違うので断りました。
文章中にプロというワードがあった場合、知識や経験が浅いトレーナーが在籍している可能性があるので、おすすめしない理由です。
大手ジム vs 個人ジム
大手のパーソナルトレーニングジムに通うか?個人でやっているパーソナルトレーニングに通うか悩まれる人もいるのではないでしょうか?
実際、体験で来られる方も、大手か個人かで悩まれる方がいらっしゃいます。
大手のパーソナルトレーニングジムと個人のパーソナルトレーニングジムに焦点を当てて、メリット・デメリットを整理するので、参考にしてください。
大手パーソナルトレーニングジムのメリット
大手パーソナルトレーニングジムのメリットは、保証やサービスが充実している点です。
全額返金保証、食事の配送サービスなどの保証やサービスが充実しています。
様々な条件はあるものの、痩せなかったら全額返金を掲げていますが、よっぽどトレーナーの言うことを守らない、病気ではない限り、痩せないことはありません。
マーケティングの戦略の一つで、リスクリバーサルと言われ、サービスの購入のハードルを下げるために行うことが多いです。
食事の配送サービスを、食事を作る手間が省けるので、時短の効果もあります。
このように、大手パーソナルトレーニングジムのメリットとして、保証やサービスの充実が上げられます。
大手パーソナルトレーニングジムのデメリット
大手パーソナルトレーニングジムのデメリットとして、トレーナーの質にバラ付きがあることや、物販の売り込みがある点です。
大手のパーソナルトレーニングジムは、店舗の数も多いので、その分トレーナーの数が必要になります。
未経験者を雇ったり、時としてお客様にトレーナーにならないかと、ハンティングをするケースもあります。
このように、求人をしているので、トレーナーの質にバラ付きが出てしまう可能性があるのです。
また、自社製のプロテインや遺伝子検査キットなどの売り込みをされることがあります。
物販の数もトレーナーやお店の評価基準になるケースがほとんどで、トレーナー自身の利益のために売り込まれることを覚えておいて下さい。
個人パーソナルトレーニングジムのメリット
個人パーソナルトレーニングジムのメリットは、一貫して同じトレーナーがサポートしてくれる点です。
大手では、シフトが組まれているので、担当と時間が合わないと、トレーニング毎にトレーナーが変わることが多々あります。
トレーナーがトレーニング毎に変わってしまうと、同じことを言っていてもニュアンスが変わってしまい、サービスを受ける側が混乱してしまうこともあるのです。
その点、個人店でトレーナーが最初から最後まで同じなら、一貫性を持って指導を受けることができるメリットがあります。
個人パーソナルトレーニングジムのデメリット
個人パーソナルトレーニングジムのデメリットは、トレーナーを変えることができないことです。
パーソナルトレーニングはある一定の期間、マンツーマンで同じ空間を共有するので、相性が重要になります。
相性が合わないと、トレーナーを変えることができないので、嫌々耐えながら通うか、ジムを変えるかの選択しかありません。
そうならない為にも、ジムは慎重に決めることが大切です。
パーソナルトレーニングは高くない!
一般的にパーソナルトレーニングが高いと言われますが、私は決して高くないと考えます。
それは、身体は一生付き合っていくインフラだからです。
家・水道・電気など生活に欠かせない物には、投資やメンテナンスをして整備・維持するのは必然ではないでしょうか?
料金には幅はありますが、1回7,700円(税込)として、16回通うとすると、123,200円になり、1ヶ月あたり、61,600円の計算になります。
確かに安い金額ではありませんが、この2〜3ヶ月の間で、正しい筋トレの方法や食事の管理方法を取得し習慣にすれば、決して高い買い物にはならないはずです。
まとめ
今回のブログでは、パーソナルトレーニング通う本質的なメリットについて、パーソナルトレーニング業界の現状を踏まえて解説しました。
パーソナルトレーニングに通っている期間で、正しい筋トレの方法、食事の管理の仕方を習得することはもちろんですが、自分だけでトレーナーがいなくてもできるようになることが大切です。
トレーナーがいないと成立しない強度の筋トレや、食事の管理では、高い確立でリバウンドしてしまいます。
そうならない為にも、再現性のある筋トレや食事の管理を指導してくれるトレーナーと巡り合うためにもジムの選び方も重要になるのです。
著者プロフィール
佐藤 喜一
鍼灸師としての医学的観点とトレーナーとしての科学的視点をかけ合わせ「あなた本来の身体」へ導くパーソナルトレーナー
指導実績
トップアスリート、アーティスト、モデル、俳優などのトレーニング&コンディショニングを担当 これまでの経験を基に、トレーニングと鍼灸で1,000名以上の身体の悩みを抱える方々のサポートを行う
保有資格
◆はり師・きゅう師 ◆NSCA-CPT(認定パーソナルトレーナー) ◆FMS Level1 ◆テクニカ・ガビラン認定者