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【これを読めば全て解決!】筋トレ後にお酒を飲んでもよいのか?

「筋トレ後にお酒を飲むと、どんな影響があるの?」

「お酒を飲むと筋トレの効果は台無しになるって本当?」

そんな疑問を持っていませんか?

結論、筋トレの効果を最大限引き出そうと思えば、筋トレ後も筋トレをしていない日もお酒は飲まない方がよいです。

アルコールによって、筋肉がつきにくくなったり、筋肉が分解されやすくなったりする可能性が高くなります。

ただ、付き合いやストレス発散に、全くお酒を飲まないのは、現実的ではありません。

1回のお酒を飲んだからといって、これまで突き上げてきた筋トレの成果が台無しになるわけでもありません。

それはダイエットにおいても同じことです。

今回のブログでは、筋トレ後にお酒を飲むことで起こる影響、お酒を飲むときに気を付けるべきポイントを、実際にお客様に行っているアドバイスと、実際に自分もお酒を飲むときに実践していることを、生理学的な視点も踏まえてご紹介します。

筋トレ後にお酒は飲まない方がよい

筋トレの効果を最大限引き出すために、筋トレ後はお酒は飲まない方がよいです。

筋トレ後のアルコール摂取は、筋トレの効果を減少させることが研究でわかっています。

タンパク質を筋肉へ合成させる際に、重要な働きをするmTORC1シグナルの活性化がアルコールによって抑制され、タンパク質の合成が20-30%減少することが示されているのです。※1

これは、筋肉の回復や成長に必要なプロセスが遅れてしまうことを意味します。

筋トレの効果を最大限引き出すためには、筋トレ後はお酒を飲まない方がよいのです。

他にも飲酒が体に及ぼす影響もあるので、ご紹介します。

飲酒が体に及ぼす影響

飲酒が体に及ぼす影響として、

  1. 脱水症状
  2. 睡眠の質の低下
  3. テストステロンの低下
  4. ビタミン・ミネラルの低下

の4つが上げられ、お酒を飲めば飲むほど大きく影響を受けるので注意が必要です。

4つについて詳しく解説します。

脱水症状

お酒を飲むことで、トイレに行く回数が増え脱水症状に陥りやすくなります。

これはアルコールに、利尿作用があるためです。

通常、バソブレシンというホルモンの働きによって、体内の水分は腎臓で再吸収され再利用されます。※2

しかし、体内にアルコールが入ると、バソブレシンの働きが弱まり、尿の生産が多くなりトイレに行く回数も増え、体内から水分が失われるのです。

アルコール摂取による脱水は、飲んだ次の日の「二日酔い」原因ともなります。

睡眠の質の低下

適度な飲酒は、リラックス効果があり、入眠を促すものの、大量のアルコールの摂取は睡眠の質の低下を招くので注意しなければなりません。

大量のアルコールを摂取によって、気絶や仮眠に近い状態の睡眠になってしまうからです。

通常の睡眠では、深い眠りと浅い眠りが規則的に繰り返されますが、浅いに眠りの時に脳の休息が行われ、記憶の整理も行われます。※3

アルコールによって、睡眠のサイクルが乱れ、浅い眠りが不足すると記憶の整理が不十分となり、精神的・肉体的な回復も不十分となるのです。※3

また、先ほど説明した脱水によってトイレに起きたり、喉が乾いたりするので、頻繁に目が覚めことでも睡眠の質が低下してしまいます。

このように、アルコールによって、睡眠の質も低下してしまうのです。

睡眠については、別途解説しているので、そちらを参考にして下さい。
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テストステロンの低下

お酒を飲むことで、性ホルモンであるテストステロンの分泌が低下してしまいます。※4

テストステロンには、筋肉・骨の発達、性的欲求・性機能の維持、感情の安定や認知機能、体脂肪を分解する働きがあり、お酒を飲むことでテストステロンの分泌が低下し、これらの働きも低下してしまうのです。※4

特に筋トレに関わるところでは、筋肉の減少が気になるところではないでしょうか。

お酒を飲むことで、テストステロンの分泌が低下し、筋肉も付きにくくなってしまうのです。

ビタミン・ミネラルの低下

お酒を飲むことで、ビタミン・ミネラルが低下してしまいます。

これは、アルコールを分解するために、ビタミンとミネラルが使われるからです。

アルコールを分解するのに、ビタミンB1・ビタミンB9(葉酸)は必要不可欠になります。

また、マグネシウムもアルコールの分解をサポートし、肝臓の解毒機能に重要な役割を果たすのです。

蒸留酒は太らない?

ウイスキー・ブランデー・焼酎などの蒸留酒は太らないと言われますが、そんなことはありません。

蒸留酒にもアルコールが含まれ、アルコールを摂取すると、脂肪を分解する働きが弱まり、アルコールを分解する方が優先されます。

蒸留酒が太らないと言われているのは、ビールなどの醸造酒よりも糖質の量が少ないからです。

糖質の観点から言えば、蒸留酒は太らないでしょう。

しかし、醸造酒も蒸留酒もアルコールを含むので、無条件で脂肪の分解は鈍くなってしまいます。

さらに、アルコールの分解は、度数が高くなるほど時間がかかるという特徴があるのです。

一般的に醸造酒より蒸留者の方がアルコール度数は高いので、蒸留酒の方が分解に時間がかかることになります。

アルコールを分解している間に、脂質の多いおつまみや炭水化物を食べてしまえば、太る要因となり、醸造酒がダメで蒸留酒なら大丈夫ということはありません。

個人的におすすめしているのは、ハイボールを薄めで飲むことです。

蒸留酒であるウイスキーを炭酸で割っているので、糖質の心配をする必要はありません。

さらに、薄めにすることで、通常よりもアルコール度数も抑えることができるので、アルコールの影響は小さくすることできます。

是非、お酒を飲むさいは取り入れてみて下さい。

筋トレ後の飲酒で気を付けるべきこと

筋トレ後にお酒を飲むときに、気を付けるべきことを2つご紹介します。

  1. 空腹状態でお酒を飲まない
  2. あらかじめ水を摂取しておく

この2つは、筋トレ後ではなくともお酒を飲むときは、気を付けるべきポイントです。

実際に私自身も、お酒を飲むときはこの2つを意識しています。

体感として緩やかに酔う感じになり、悪酔しない、二日酔いがそこまで酷くならないので、飲んだ次の日の影響が最小限で抑えられる印象です。

空腹状態でお酒を飲まない

空腹状態でお酒を飲むと、酔いやすくなり二日酔いの影響も出やすくなるので注意が必要になります。

空腹状態では、胃や小腸でのアルコールの吸収が早く血中のアルコール濃度が上がりやすくなるためです。※5

また、アルコールが急激に吸収されると、アセトアルデヒドというアルコールを分解した際に発生する産物が体内に蓄積しやすく、分解が追いつかない状態となり、結果としてひどい二日酔いの原因となります。

対策として、何かを食べおけばこれらの影響を最小限に済ませることが可能です。

おすすめとしては、予めに卵やお肉などタンパク質の食べ物を摂取しておくと良いでしょう。※5

タンパク質は、消化に時間がかかるので、胃にとどまる時間が長くなり、胃でのアルコールの吸収が緩やかになります。

炭水化物や脂肪でも同じ効果はありますが、タンパク質の方が消化に時間がかかるのでおすすめです。

お店に入り、乾杯する前にアラカルトを注文して、タンパク質の物を摂取してから乾杯をするようにしましょう。

私は、よくコンビニでプロテインを買い、飲んでからお酒を飲むようにしています。

タンパク質を摂取した、しないでは、次の日の影響に違いがあるように感じるので、ぜひ取り入れてみて下さい。

ダイエット中にお酒を飲む際のおすすめのおつまみについて、別のブログで紹介しているので、参考にして下さい。

あらかじめ水を摂取しておく

あらかじめ水分を摂取しておくことで、脱水を予防することと、二日酔いを軽減することができます。

先ほど、お酒を飲むと利尿作用によって脱水症状になると、ご紹介しました。

脱水を防ぐことで、二日酔いを軽くすることも可能です。

お酒を飲む前だけでなく、お酒を飲んでいる最中、飲んだ後、こまめに水分を摂取しておくと更に予防効果は高くなります。

私自身も、特にお酒を飲んだあとは、水を飲むように心がけ、次の日にお酒を飲んだ影響を、残さないように心がけています。

お酒を飲む機会に、実践してみて下さい。

まとめ

今回のブログでは、筋トレ後にお酒を飲むことで起こる影響、お酒を飲むときに気を付けるべきポイントについてまとめました。

「筋トレ後にお酒を飲むと、筋トレの効果がなくなる」

「お酒を飲むと、筋肉が分解されてしまう」

というのは間違いありません。

しかし、付き合いやストレス発散にお酒を飲む機会は月に2〜3回程度はあるのではないでしょうか?

お酒を飲んだからといって、これまでの筋トレの成果が全て台無しになるということはありません。

お酒を飲むときは、注意点を意識しながらも全力楽しむ、楽しんだら仕事や筋トレも全力で取り組む。

このメリハリが大切です。

筋トレとお酒の正しい認識を持ち、お酒と付き合っていくことで、さらに充実した筋トレライフを送ることができます。

今回の内容を是非、参考にして下さい。

参考文献

※1 Parr EB, Camera DM, Areta JL, Burke LM, Phillips SM, Hawley JA, Coffey VG. Alcohol ingestion impairs maximal post-exercise rates of myofibrillar protein synthesis following a single bout of concurrent training. PLoS One. 2014 Feb 12;9(2):e88384. doi: 10.1371/journal.pone.0088384. PMID: 24533082; PMCID: PMC3922864.(参照 2024-11-8)

※2 Hobson RM, Maughan RJ. Hydration status and the diuretic action of a small dose of alcohol. Alcohol Alcohol. 2010 Jul-Aug;45(4):366-73. doi: 10.1093/alcalc/agq029. Epub 2010 May 24. PMID: 20497950.(参照 2024-11-8)

※3 Feige B, Gann H, Brueck R, Hornyak M, Litsch S, Hohagen F, Riemann D. Effects of alcohol on polysomnographically recorded sleep in healthy subjects. Alcohol Clin Exp Res. 2006 Sep;30(9):1527-37. doi: 10.1111/j.1530-0277.2006.00184.x. PMID: 16930215.(参照 2024-11-8)

※4 Sarkola T, Eriksson CJ. Testosterone increases in men after a low dose of alcohol. Alcohol Clin Exp Res. 2003 Apr;27(4):682-5. doi: 10.1097/01.ALC.0000060526.43976.68. PMID: 12711931.(参照 2024-11-8)

※5 Rev. James E. McDonald, C.S.C., Center for Student Well-Being. (n.d.). “Absorption Rate Factors.” University of Notre Dame, McDonald Center for Student Well-Being. Retrieved from https://mcwell.nd.edu (参照 2024-11-8)

著者プロフィール

佐藤喜一のプロフィール写真

佐藤 喜一

鍼灸師としての医学的観点とトレーナーとしての科学的視点をかけ合わせ「あなた本来の身体」へ導くパーソナルトレーナー

指導実績

トップアスリート、アーティスト、モデル、俳優などのトレーニング&コンディショニングを担当 これまでの経験を基に、トレーニングと鍼灸で1,000名以上の身体の悩みを抱える方々のサポートを行う

保有資格

◆はり師・きゅう師 ◆NSCA-CPT(認定パーソナルトレーナー) ◆FMS Level1 ◆テクニカ・ガビラン認定者

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