作成日:2024年08月31日 更新日:2024年10月3日
産後のダイエットはパーソナルトレーニングがおすすめな理由
「産後のダイエットをしたいけど、いつから始めると良いの?」
「産後のダイエットでパーソナルトレーニングって正直どうなの?」
あなたはそんな疑問持っていませんか?
産後の身体は、非常にデリケートな状態でケアの仕方を間違ってしまうと、尿漏れや腰痛などを引きを越してしまう可能性が高くなってしまいます。
そうならないためにも、正しいケア、トレーニングを行うことが重要となり、パーソナルトレーニングは非常におすすめです。
ただ、ジムを選びを間違ってしまうと、思ったような成果が出ず、逆に身体の状態を悪化させてしまうこともあります。
今回のブログでは、産後パーソナルトレーニングがおすすめな理由、ジムの選び方、産後気をつけるべきポイントを、産後ダイエットをサポートしてきた経験からお伝えします。
目次
産後のダイエットにパーソナルトレーニングがおすすめな理由
産後にパーソナルトレーニングがおすすめな理由は3つあります。
- 産後太りを改善
- 身体の機能を回復させる
- 産後鬱を予防することができる
パーソナルトレーニングによって、この3つのことを行うことが可能です。
詳しく解説していきます。
産後太りを改善
パーソナルトレーニングで正しくダイエットすることで、産後太りを改善することができます。
パーソナルトレーニングで提供されるサービスは、主にトレーニングと食事の2つであり、産後太りを改善するには、食事の見直しは必ず必要だからです。
妊娠すると、プロゲストロンというホルモンの影響によって、体重が増加しやすい状態にあります。
妊娠中のプロゲストロンの役割には、妊娠の維持・乳腺の発育・体内の水分量を保つ・食欲を増進などがあるのです。※1
授乳期を終えると何もしなくても、妊娠前の体重に戻る人もいれば、なかなか戻らない人もいます。
体質など個人差があり、これをすると産後は太らないという再現性のあるものはありません。
出産によって増えてしまった体重を、減らすには食事を見直し、ダイエット行う必要があります。
ダイエットの原則として、食事制限を行い摂取カロリーを下げ、運動をして少しでも摂取カロリーを増やすことが重要です。
独学で行うより、パーソナルトレーニング通い、正しくダイエットを行った方が、リバウンドの可能性を下げることもできるのでおすすめです。
産後に関わらず、女性がトレーニングを行うメリットについて、下記のブログでまとめています。
身体の機能を回復させることができる
パーソナルトレーニングでトレーニングを行うことによって、身体の機能を回復させることができます。
筋肉はトレーニングによって意図的に、動かさなければ、鍛えることができず、妊娠〜出産による筋力低下の状態を回復させるには、筋トレがおすすめであり、独学やSNSなどで情報を断片的に取得しながらトレーニングを行うよりは、パーソナルトレーニングで専門知識を持ったトレーナーのもと筋トレを行う方が効率的です。
特に、出産時は骨盤底筋に大きな負担がかかった状態で、そのまま放置しておくと最悪、尿もれや腰痛の原因になります。※2
骨盤底筋には尿道・肛門を閉めたり、体幹を安定させるための栓の役割がありますが、出産によってその働きが低下し、尿漏れを起こしたり、姿勢不良や腰痛の原因となるのです。
妊娠によって衰えた全身の筋肉をトレーニングによって鍛え直すのはもちろん、出産によってダメージを受けた骨盤底筋を局所的に鍛える必要があります。
このトレーニングを適切な回数・頻度で行う必要があり、そのためにはパーソナルトレーニングで専門的な知識を持ったトレーナーの元で行うことがおすすめです。
産後鬱を予防することができる
パーソナルトレーニングを行うことで、産後の鬱を予防することもできます。
特に初めての出産は、不安なことが多く孤独を感じやすく、第三者で客観的な立場であるトレーナーに話をすることで、不安を払拭することができ、更にトレーニングを行うことでストレスに対する耐性も強くなり、産後の鬱を防ぐことにつながるのです。※3
子供を産んだ経験のある人や、ママ友に相談することで問題を解決することができますが、第三者に話をすることは重要ではないでしょうか?
実際に産後にトレーニングに来られている方の話をお聞きしますが、話す人がいて良かったと何度も言われた経験があります。
旦那さんやママ友に言えないことが言える相手がいるというのは、重要な要素になるのです。
産後鬱は、エストロゲンとプロゲステロンの急激な変化が原因となります。※4
産後はこの2つの分泌が1/10以下までに減少し、脳内の伝達物質であるセロトニンやドーパミンに影響を与え、気分の変動や不安感を引き起こすとされているのです。
また、産後にストレスホルモンと言われているコルチゾールの働きが強くなると、産後鬱のリスクを高ます。※5
これらの要因で起こる産後鬱を予防するには、トレーニングを行うことが有効であり、トレーニングの効果を高めるには、専門的知識を持ったトレーナーの元で行うパーソナルトレーニングが最適なのです。
トレーニングは産後何ヶ月から始める?
産後、運動は1ヶ月後を目安に始めることができ、本格的なトレーニングは2ヶ月ぐらいから行うことができます。
これはあくまで一般的な指標であり、トレーニングを始める前に医師に確認を取ることが大切です。
産後1ヶ月頃は、出産のダメージが身体に残っているので、できる限り激しい運動は避けるようにしましょう。
ウォーキングやストレッチ、プランクなどの強度の低い運動を中心にエクササイズを始めるこをおすすめします。
産後2ヶ月頃は、身体も回復しているので医師の確認の元、軽いエクササイズから強度を上げ本格的なトレーニングを始めると良いでしょう。
本格的にトレーニングを始める頃は、出産によって負担がかかっている骨盤底筋に重きを置きつつ、身体全体のトレーニングをすることがおすすめです。
パーソナルトレーニングはジム選びが重要
産後、パーソナルトレーニングを行ううえでジム選びは、非常に重要になります。
パーソナルトレーニングジムでも特色があるので、ジム選びを間違ってしまうと、怪我などのリスクも上がってしまうので注意が必要です。
専門知識を持ったトレーナーと、巡り合うために、見るべきポイントをご紹介します。
資格
取得している資格で、そのトレーナーの知識量を判断することができます。
おすすめは、理学療法師・柔道整復師・鍼灸師・あんま指圧師などの国家資格を持ってトレーナーをしている人がおすすめです。
解剖学・生理学・運動学はもちろん、病理学・臨床各論・臨床総論など医学的な分野も学習しています。
また、養成学校に3年以上通う必要があり、誰でもすぐに取れるというわけでもありません。
例えば、トレーニングを産後1ヶ月から始めるとすると、強度が低いエクササイズが中心となるので、リハビリに近いトレーニングになります。
リハビリの実務経験の有無も重要ですが、これらの国家資格を保有しているとエクササイズの応用ができるのでおすすめです。
民間資格もありますが、取得することは難しくなく、トレーナーの経験がなくとも3ヶ月あれば取ることはできます。
主なもの、NSCA-CPT・JATA-AT・NESTA-PFT・JATI-ATI など
アメリカで最も権威のあるなど、箔を付けているケースもありますが、権威があるものが3ヶ月程度で取れるのは疑問です。
トレーナーという職業は、高度な専門知識が求められる一方、参入ハードルが非常に低いという特徴もあり、業界はカオスな状況になっています。
国家資格と民間資格を持ってトレーナーをやっている人もいれば、民間資格のみでトレーナーをしている人、無資格でトレーナーをしている人もいるのです。
産後のデリケートな状態でトレーニングを行うのであれば、それ相当の知識のあるトレーナーに任せた方が間違いなく、持っている資格で知識量を把握することができるので、ぜひ参考にして下さい。
料金
料金も気になるところではないでしょうか?
パーソナルトレーニングの料金は、相場として7,000円〜15,000円の間です。
大手のジム・個人のジムなどでも料金は変わります。
料金で気を付けなければならないことは、高いから安心、安いから不安ということではないことです。
料金が相場から安すぎるのも注意した方が良いでしょう。
身体は1番身近で、重要なインフラだということを忘れてはいけません。
産後の身体をトレーニングで戻していくことはもちろん、子育てをするにも体力や精神力も必要です。
トレーニングでは、体力とストレスに対する耐性も鍛えることができるので、料金は相場感を意識しつつジムを探してみることをおすすめします。
フィーリングも重要
パーソナルトレーニングジムを選ぶ決め手は、そのトレーナーと相性が合いそうかフィーリングが重要です。
そのトレーナーと数ヶ月は、マンツーマンでトレーニングをサポートしてもらうので、フィーリングが合わなければ、トレーニングに行くのが苦痛となってしまい、継続ができなくなり産後ダイエットを成功させることができなくなってしまいます。
そうならないために、気になるジムにいくつかリストを作って、体験に行くことをおすすめします。
その際に、当日入会したら割引があるようなジムには注意する必要があります。
鉄は熱いうちに打てと言われますが、一度持ち帰ってしっかりと検討しましょう。
それでも、そのジムでトレーニングしたいか、トレーナーとフィーリングが合いそうか冷静に考えてから入会することをおすすめします。
更に詳しいパーソナルトレーニングジムの選び方は、下記のブログで紹介しておりますので、参考にして下さい。
産後気を付けなければならないこと
産後の食事とトレーニングで、気を付けなけばならないことをお伝えします。
実際に産後のダイエットを目的に、ジムに来られる方へアドバイスしている内容になるので、パーソナルトレーニングに行くことができない人は、ぜひ参考にしてくだい。
食事
食事では、産後の身体を戻そうと焦って、極端なダイエットをしてしまうのはNGです。
産後の身体はダメージを受けている状態なので、まずはしっかり栄養を取って身体を回復させることを優先させましょう。
産後、1ヶ月ぐらいはダイエットを意識するのではなく、タンパク質・脂質・炭水化物をバランスの良い食事をすることが重要です。
母乳を与えるのではあれば、赤ちゃんにとってもお母さんの栄養の状態は重要になるので、偏った食事をしてはいけません。
厚生労働省のガイドラインに沿って、タンパク質は13〜20%・炭水化物は50〜60%・脂質は20〜30%になるように栄養バランスを心がけましょう。※6
この栄養バランスを心がけて食事を行うと、ビタミンやミネラルが不足することはありません。
まずは身体を回復させることに集中し、赤ちゃんに母乳を与えるのではあれば、ダイエットで偏った食事にならないように、バランス良い食事をすることが必要です。
トレーニング
トレーニングでは、いきなり激しい運動をしないようにしましょう。
妊娠の期間から出産まで、筋肉は衰えているのでいきなり激しい運動をしてしまうと、膝などを痛める可能性が高くなってしまいます。
1番はやはりパーソナルトレーニングを行うことがおすすめですが、難しければストレッチやウォーキングなど軽めの運動から始めるようにしましょう。
ジョギングはジャンプ動作の連続なので、想像以上に身体にかかる負担が大きく、特に膝に影響を与えます。
産後は、激しい運動ではなく、軽めの運動から始めることがおすすめです。
まとめ
産後のダイエットは、パーソナルトレーニングがおすすめな理由、ジムを選ぶ際の注意点、パーソナルトレーニング通えない人のために産後気をつけるべきことについてご紹介しました。
産後は、身体が非常にデリケートな状態です。
その状態からいち早く回復し、パワフルに育児を行うためには、体力をつける必要があります。
戦略的に身体に対して負荷をかけることが重要となり、その問題を解決するには、専門知識を持ったトレーナーに見てもらうことができるパーソナルトレーニングがおすすめなのです。
ぜひ産後にパーソナルトレーニングを活用し、身体をベストの状態にして、育児やご自身のお仕事をできる身体にしてください。
参考文献
※1 Cable JK, Grider MH. Physiology, Progesterone. [Updated 2023 May 1]. In: StatPearls [Internet]. Treasure Island (FL): StatPearls Publishing; 2024 Jan-. Available from: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK558960/,(参照 2024-08-31)
※2 Zhang H, Gou Y, Zhang J, Liang K, Li H, Fang Y. Analysis of pelvic floor electromyography in women screened 42 days postpartum: A cross-sectional study. Medicine (Baltimore). 2023 May 26;102(21):e33851. doi: 10.1097/MD.0000000000033851. PMID: 37233412; PMCID: PMC10219688.https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10219688/,(参照 2024-08-31)
※3 Xie Y, Wu Z, Sun L, Zhou L, Wang G, Xiao L, Wang H. The Effects and Mechanisms of Exercise on the Treatment of Depression. Front Psychiatry. 2021 Nov 5;12:705559. doi: 10.3389/fpsyt.2021.705559. PMID: 34803752; PMCID: PMC8602192.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34803752/,(参照 2024-08-31)
※4 Schiller CE, Meltzer-Brody S, Rubinow DR. The role of reproductive hormones in postpartum depression. CNS Spectr. 2015 Feb;20(1):48-59. doi: 10.1017/S1092852914000480. Epub 2014 Sep 29. PMID: 25263255; PMCID: PMC4363269.https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4363269/,(参照 2024-08-31)
※5 Yim IS, Tanner Stapleton LR, Guardino CM, Hahn-Holbrook J, Dunkel Schetter C. Biological and psychosocial predictors of postpartum depression: systematic review and call for integration. Annu Rev Clin Psychol. 2015;11:99-137. doi: 10.1146/annurev-clinpsy-101414-020426. PMID: 25822344; PMCID: PMC5659274.https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5659274/,(参照 2024-08-31)
※6 健康局健康課栄養指導室.日本人の食事摂取基準(2020).厚生労働省.2020-01-21.https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html,(参照 2024-08-31)
著者プロフィール
佐藤 喜一
鍼灸師としての医学的観点とトレーナーとしての科学的視点をかけ合わせ「あなた本来の身体」へ導くパーソナルトレーナー
指導実績
トップアスリート、アーティスト、モデル、俳優などのトレーニング&コンディショニングを担当 これまでの経験を基に、トレーニングと鍼灸で1,000名以上の身体の悩みを抱える方々のサポートを行う
保有資格
◆はり師・きゅう師 ◆NSCA-CPT(認定パーソナルトレーナー) ◆FMS Level1 ◆テクニカ・ガビラン認定者