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【不都合な真実】バストアップのために筋トレは逆効果!

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佐藤喜一|パーソナルトレーニングジムWiLL(@personal_training_gym_will)がシェアした投稿

「胸を残したまま痩せたい、、、」

「ダイエットをして胸が小さくなってしまった、、、」


パーソナルトレーナーとして、たくさんの方のトレーニングやダイエットのサポートを行っていると、このようなご要望や意見をいただくことがあります。

私は、お客様に嘘を言ったり、淡い期待を持たせてお金をいただいたりしないのが信条です。

なので

「筋トレをしても胸を大きくすることはできません。」

「胸を残したまま痩せることはできません。」

と、ありのままもの真実をお伝えしています。

最近、SNSでよく見かける育乳サロンに通ったり、バストアップに効果があると言われているサプメントを飲んでも胸を大きくすることはできません。

この記事では、筋トレをしてもバストアップすることはできないことを解剖学・生理学の視点からわかりやすく解説し、対策の仕方も紹介します。

筋トレをしてもバストアップされない

筋トレで大胸筋を鍛えても、バストアップはされません。

ボディビル競技をされている女性を見れば、その理由は明白です。

ボディビル選手は激しい減量をしているとはいえ、胸のトレーニングもバランス良く行っています。

胸を注目して見れば、バストアップされないということがわかるのではないでしょうか?

減量を行わなくとも、写真で確認できる分しか胸の厚みはプラスされないと考えると、筋トレによるバストアップ効果はそこまでないということです。

フィットネスの大会に出場している選手でも、胸がある人もいるじゃないかと思われるかもしれませんが、①高確率で豊胸手術を行っている。②胸に脂肪が残りやすいなどが考えられます。

①はシリコン・ヒアルロン酸や自分の身体から移植した脂肪での豊胸になり、金銭的・肉体的な負担は大きくなりますが、再現性高く胸を大きくすることはできるでしょう。

②はよく、一時的に太って痩せた時に胸に脂肪が残ったと、グラビアが言われていますが、遺伝的な要素もあるので、再現性は高くありません。

このことからも、筋トレをしてバストアップをすることはできないということです。

バストの正体

図1バストの構造※1

解剖学的に、バストは脂肪が9割を占め、乳腺、結合組織(クーバー靭帯)、大胸筋から構成されます。(図1)

胸の大きさは、遺伝的要素が30%程度で、初経が起こる1年前、初経から3年後までの4年間がもっとも乳腺が成長しやすい時期※2であり、25歳頃まで(バストの成長期)女性ホルモンの分泌の状況が影響されると言われているのです。

この期間にバランス良い食事、睡眠、過度なストレスに気を付けなければなりません。

また、標準体重を下回る過度なダイエットにも注意が必要になります。

胸を大きくするには?

25歳頃までのバストの成長期を過ぎてから、胸を大きくするには下記の3つの方法です。

  • 太る
  • 豊胸手術を行う
  • 妊娠する

現段階で、この3つの以外でバストアップをすることはできません。

太る

バストを大きくするには、太る必要があります。

バストの9割は脂肪からできているので、体重が増えれば自ずとバストのサイズも大きくなるのです。

しかし、人間は部分的に太ることや部分痩せをするということは不可能なので、胸だけ脂肪をつけたり、逆に胸だけを残して痩せることもできません。

部分痩せについては、以前ブログで紹介しているので、そちらを参考にしてください

豊胸手術を行う

豊胸手術を行うことによって、胸を大することはできますが、美容整形外科で行う必要があり、費用も非常にかかり、デメリットもあります。

主に胸にシリコンを入れる・脂肪を胸に注入する・ヒアルロン酸を注入するやり方があるようです。

豊胸手術は、美容整形外科によって費用が数十万円〜数百万円と幅が広く、手軽にできるものではなく、万が一失敗して自分の思い描いた胸と異なった結果になってしまうリスクもあります。

シリコンは劣化する可能性が高く、脂肪・ヒアルロン酸は継続年数があるようなので、定期的に施術を受けなければ維持できないようです。

痩せていて、バストを維持できている人は豊胸手術をしている可能性が非常に高いです。

そういった、インフルエンサーやフィットネスの大会に出場している人がおすすめしている、胸を大きくするサプリメントや育乳サロンなどは、広告を依頼されていることもあるので注意が必要です。

妊娠する

妊娠をするとプロラクチンという女性ホルモンの分泌が高くなり、胸が大きくなります。※1

このプロラクチンは妊娠して胎盤ができると分泌量が高くなるホルモンです。

通常プロラクチンは、ドーパミンやセロトニン というホルモンによって、分泌しないようになっていますが、生理前やストレスなどでドーパミンとセロトニンの分泌が悪くなると、抑えられていたプロラクチンが働き、胸にハリを感じてしまいます。

もし妊娠をしていないのに、胸が大きくなったり、母乳が出たりするのは病気の可能性があるので、病院で検査等行いましょう。

筋トレをしても胸が大きくならない理由

筋トレをしても胸は大きくなりません。

先ほど紹介したように、胸はほとんどが脂肪であり、筋トレをしたらといって脂肪が増えるわけではないからです。

女性が筋トレを行うと、筋肉が肥大して大きくなるというよりも、女性ホルモンの関係で引き締まっていきます。

バストアップさせたいのに、筋肉よって胸が引き締まっては、アクセルを踏みながらブレーキをかけること同じになってしまいます。

このことからも、筋トレをしても胸は大きくならないのです。

やってはいけないバストアップ方法

やっていけないバストアップ方法をご紹介します。

これは効果がなく、時間もお金も無駄にしてしまう可能性がある方法です。

  • サプリメント
  • サロンに通う

以上の2つです。

サプリメント

女性ホルモンにはいくつか種類があり、作用もそれぞれ違います。

サプリメントによって、分泌を促すほど効果は望めません。

またサプリメントは、栄養補助食品であり、薬ではないからです。

また先ほど、バストを大きくするホルモンはプロラクチンと紹介しましたが、作用が高まると病気の可能性もあります。

病気を助長してしまう食品はまず認可されないので、バストアップを謡ったサプリメントには注意が必要です。

育乳サロン

一時期、SNSなどでインフルエンサーが育乳サロンに施術に行ったなどの投稿を頻繁に目にすることがありました。

育乳サロンに通っても、一時的に胸は大きくなったとしても、その効果が恒久的に続きません。

マッサージなどの手技で、お腹の脂肪を胸に移動させバストアップさせるというのが売りのようです。

しかし、マッサージを行って、脂肪を移動させることはできず、効果があったとしても元に戻ってしまうので、一時的な効果でしかありません。

バストアップは諦めるしかないのか?

バストは脂肪なので、今あるものを大きくするには結果的に太るか豊胸する以外に方法はありません。

しかし、太って体型が変わってまで胸を大きくしたいか、リスクを承知で豊胸をしたいか問われれば、難しい選択ではないでしょうか?

バスト自体を大きくするのはできなくても、姿勢を意識してバストアップしているかのように見せることはできます。

上体が丸まり、巻き肩になっている、猫背の姿勢では胸を強調することができず、胸が小さく見られてしまうので、背筋の伸びた姿勢を意識するようにしましょう。

この背筋の伸びた姿勢にするために、筋トレが効果的なのです。

バストアップ=胸を鍛えるは逆効果

バストアップについて書かれた記事は、ほとんどが胸を鍛えるように紹介されていますが、それは逆効果になってしまいます。

胸の筋肉を鍛えると、背中の筋肉とのバランスが悪くなり、俗にいう猫背の姿勢を助長してしまい、逆に胸が小さく見えてしまうのです。

猫背の姿勢は、胸の大胸筋と小胸筋という筋肉が正常より短くなり、背中の肩甲骨周りの筋肉は長くなるとなってしまいます。

バストアップを狙って、胸の大胸筋・小胸筋ばかり鍛えると、逆に見栄えが悪くなってしまい、胸が小さく見えるのです。

筋トレによって胸全体が引き締まるので、お客様から「胸が小さくなった」という声をいただきます。

このことからも、筋トレを行うことでバストアップ効果は望めないということです。

胸を大きく見せるためには身体の背部を鍛える

胸を鍛え過ぎると、姿勢が悪くなり、引き締まることで胸が小さく見えてしまうと紹介しました。

胸を大きく見せるには、胸ではなく背部を鍛えることが重要です。

背部を鍛えることで、背筋が伸び胸を張った姿勢になり胸を大きく見せることができます。

ただ、胸を鍛えることでバストは大きくなりませんが、胸の型を良くする、胸が垂れるのを防ぐのに効果が期待されるのです。

年齢を重ねると、筋肉が衰え重力に打ち勝つことができなくなり、胸が垂れてしまい形も悪くなってしまいます。※3

また、スポブラを付けずに運動を行うと、胸のクーパー靭帯が伸びてしまい垂れる原因となるので、運動をする際は必ずスポブラを身に付けましょう。

そして背中と胸をバランスよく鍛えることが大切です。

おすすめの筋トレ5選

おすすめの筋トレを5つご紹介します。

自宅でも手軽にできる筋トレです。

どの種目も回数は12〜15回、セット数は2〜3セットを目安に行うことをおすすめします。

筋トレは週2〜3回の頻度で、スマホなどいじりながらではなく、筋トレに集中して行うようにしましょう。

おすすめの筋トレ1:Y・T・W・L

背中(肩甲骨周辺)の筋トレ

・お尻を突き出し中腰の姿勢になります。
・アルファベットのY・T・W・Lをイメージしながら腕を上げます。

筋トレ中は肩がすくまないように、首を長くするように意識しましょう。

また、肩甲骨で背骨を挟む、みぞおちを突き出すイメージを持つとより効果的です。

おすすめの筋トレ2:ローイング

背中の筋トレ

・背中を真っ直ぐにした状態で、上体を倒します。
・肘が開かないように、重り(ダンベルなど)をテンポ良く引き、戻すときはゆっくり戻します。

背中が丸まらないように気を付けましょう。

おすすめの筋トレ3:「い」

胸まわり皮膚と胸の筋肉(大胸筋・小胸筋)を覆っている筋膜を引き上げる効果があります。

口を横に広げて「い」と言う感じで、鎖骨から胸にかけて力を入れて3秒間キープしましょう。

おすすめの筋トレ4:プルオーバー

胸・背中の筋トレ

・ベンチ台に足を乗せ、膝を曲げて仰向けに寝ます。
・肘を軽く曲げ重り(ダンベルなど)を持ち、バンザイをするように頭上にもっていきます。
・スタートの姿勢に戻ります。

肘を曲げ過ぎてしまうと、腕に効いてしまので、肘が曲がらないように気を付けましょう。

おすすめの筋トレ5:プッシュアップ

胸の筋トレ

・身体を一直線に爪先立ちで立ちます。
・身体を倒した時に、肘の角度が90度ぐらいになる幅に行います。
・ゆっくりバーベルに向かって身体を近づけます。
・元の姿勢に戻ります。

膝を曲げてプッシュアップをすると、胸ではなく腕に効きやすくなるので、身体を斜めにして行うと効果的です。

まとめ

今回のブログでは、バストアップの手段や注意点、筋トレの正しい考え方、おすすめの筋トレについて紹介しました。

バストアップを目的にいくら筋トレをガンバっても胸は脂肪からできているので、胸を大きくすることはできません。

胸を大きくするには太るか豊胸をするしかないということを覚えておいて下さい。

背筋が伸びた姿勢になることで、バストアップしているように見せることは可能で、そのために筋トレは非常に効果的です。

また、筋トレは胸が垂れないように予防する効果や、垂れてしまった胸をある程度改善する効果もあるので、美しいボディラインを保つにも非常に有効的なので、ぜひ取り入れてみて下さい。

参考文献

※1 佐藤優子ら.生理学.第2版.東京.2011.1.298p.978-4-263-24166-0,(参照2023年7月16日)

※2 ワコール人間科学研究開発センター.子供のバストの成長変化の法則.Wacoal.2012.https://www.wacoal.jp/hsrc/publication/2012/index.html,(参照2023年7月16日)

※3 ワコール人間科学研究開発センター.からだのエイジングと美の法則.Wacoal.2012.https://www.wacoal.jp/hsrc/publication/2010/index.html,(参照2023年7月16日)

著者プロフィール

佐藤喜一のプロフィール写真

佐藤 喜一

鍼灸師としての医学的観点とトレーナーとしての科学的視点をかけ合わせ「あなた本来の身体」へ導くパーソナルトレーナー

指導実績

トップアスリート、アーティスト、モデル、俳優などのトレーニング&コンディショニングを担当 これまでの経験を基に、トレーニングと鍼灸で1,000名以上の身体の悩みを抱える方々のサポートを行う

保有資格

◆はり師・きゅう師 ◆NSCA-CPT(認定パーソナルトレーナー) ◆FMS Level1 ◆テクニカ・ガビラン認定者

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