作成日:2024年09月27日 更新日:2024年10月20日
トレーニングの原理原則を意識して筋トレの効果を向上させよう!
「筋トレをしても効果を感じず、身体も変わらない」
「筋トレなんて、とりあえず重いの挙げてれば良いんでしょ?」
そんな状況や考えを持っていませんか?
筋トレやトレーニングは闇雲に、根性だけで行えば良いわけではありません。
効果的なトレーニングを行うための、指標となる原理原則が存在します。
私自身もトレーニングを行うときや、お客様にトレーニング指導をする際に意識している重要事項です。
今回のブログでは、効果的なトレーニングを行うための原理原則を、ご紹介します。
目次
トレーニングの3原理
トレーニングの原理には
- 過負荷(オーバーロード)の原理
- 特異性の原理
- 可逆性の原理
の、3つがあります。
原理とは、効果的なトレーニングを行うための基本的な法則や仕組みのことをいいます。
この3つを意識して運動やトレーニングを行うことで体力が向上したり、筋肉が肥大し身体を大きくすることができるのです。
詳しく説明していきます。
過負荷(オーバーロード)の原理
過負荷(オーバーロード)の原理とは、体力・筋力の向上には、楽な負荷ではなく少しきついと思えるぐらいの負荷でトレーニングを行う必要があるということです。
例えば、筋トレで60kgのウエイトでトレーニングを行い楽だと感じれば、65kgのウエイトでトレーニングを行うといった具合で、少しきつい負荷でトレーニングを行わなければトレーニングの効果は現れません。
特異性の原理
特異性の原理とは、行なったトレーニングによって結果が決まるということです。
時たま話題としてあがるのが、使える筋肉・使えない筋肉論争があります。
例えば野球選手が一生懸命筋トレを行なっても、野球はうまくならず使えない筋肉になってしまうというものです。
筋トレで筋力を向上させているので、野球のスキルは向上しません。
筋力を向上させるために筋トレを行うのか、野球のスキルを向上させるためにはスキル練習をする必要があり、目的をはっきりさせる必要があります。
可逆性の原理
可逆性の原理は、トレーニングは継続して行う必要がり、止めてしまえば、トレーニングで得た効果を失ってしまうということです。
トレーニングの効果は永遠に続くわけではないので、効果を維持・向上させていくためには継続する必要があります。
トレーニングの5原則
トレーニングの原則には
- 漸進性の原則
- 反復性の原則
- 意識性の原則
- 個別性の原理
- 全面性の原理
の、5つがあります。
原則とは、効率的に身体を鍛えていくために、どのようにトレーニングを進めていくか実践的なルールです。
最短ルートで目的に辿り着くための目印になります。
漸進性の原則
漸進性の法則とは、トレーニングの効果を最大限引き出すためには、段階的に負荷を少しずつ増やさなければならないという原則です。
人間は刺激や環境に適応する能力があり、重さや回数など同じ内容のトレーニングばかりやっていては能力は向上せず、身体も変化しません。
段階的、計画的に負荷を増やすことで、比例して能力も向上し、身体も変化するのです。
反復性の原則
反復性の原則は、能力の向上には単発的にトレーニングを行うのではなく、継続しなければならないという原則です。
筋トレであれば、週2回以上、1ヶ月よりは3ヶ月、3ヶ月よりは半年、続けた方がより効果があります。
意識性の原則
意識性の原則とは、トレーニングをしている箇所や運動パターンを意識することで、能力が向上するという原則です。
筋トレでは、マッスルマインドコネクションが該当します。
ベンチプレス において、何も考えずにバーベルを持ち上がるより、大胸筋を意識して行う方が効果的なトレーニングを行うことが可能です。
個別性の原則
個別性の原則とは、トレーニングは個人それぞれの特性やニーズに合わせて行う必要があるという原則です。
年齢や性別、体力レベル、既往歴、目標によって行うトレーニングは異なります。
テンプレのようなトレーニングを行うと、怪我の原因にもなってしまうので、個別性も考慮しなければなりません。
全面性の原則
全面性の原則とは、特定のトレーニングや箇所だけをトレーニングするのではなく、満遍なく鍛える必要があるという原則です。
ヒップアップのためにお尻ばかり鍛えていると、バランスが悪くなり腰痛を引き起こしたりしまいます。
また、筋トレだけでなくバランス能力や持久力など、体力要素を踏まえバランスよくトレーニングを行わなければなりません。
まとめ
今回のブログでは、トレーニングの原理原則について、具体例を踏まえつつ解説しました。
この原理原則は普遍的なものであり、効果的なトレーニングを行うには、必ず理解が必要になります。
原理原則を無視して、闇雲に根性だけでトレーニングを行うと、効果を得ることできないだけでなく、怪我をしてしまい身体を痛めてしまう可能性もあります。
トレーナー養成の専門学校で、講師をしている時は、生徒たちに耳にタコができる程、繰り返し教えていましたし、定期テストでは必ず出題していました。
そのぐらい、トレーニングを行う際には、重要な要素になります。
是非、この記事の内容をあなたのトレーニングに活かし、効率的なトレーニングを実践して下さい。
参考文献
Zatsiorsky, V. M., & Kraemer, W. J. (2006). Science and Practice of Strength Training. Champaign, IL: Human Kinetics.(参照 2024-09-28)
著者プロフィール
佐藤 喜一
鍼灸師としての医学的観点とトレーナーとしての科学的視点をかけ合わせ「あなた本来の身体」へ導くパーソナルトレーナー
指導実績
トップアスリート、アーティスト、モデル、俳優などのトレーニング&コンディショニングを担当 これまでの経験を基に、トレーニングと鍼灸で1,000名以上の身体の悩みを抱える方々のサポートを行う
保有資格
◆はり師・きゅう師 ◆NSCA-CPT(認定パーソナルトレーナー) ◆FMS Level1 ◆テクニカ・ガビラン認定者