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【誰も教えてくれない】ピラティスと筋トレの本質的な違い

「ピラティスと筋トレってどっちが痩せる?」

「ピラティスと筋トレの違いって何?」

あなたは、そんな疑問持っていませんか?

ピラティスと筋トレには決定的に違いがあります。

どちらに通うか迷われている人は、その違いを理解して通わなければ、自分の理想的な身体を手にすることはできません。

今回はピラティスと筋トレの本質的な違いを、歴史的な背景も踏まえ解説し、一般的に言われているピラティスと筋トレの違いについても、生理学的な視点と体験して感じたことをまとめたいと思います。

ピラティスと筋トレ、どちらに通うか迷っている人は是非参考にして下さい!

決定的な違いは負荷

ピラティスと筋トレ注1の決定的な違いは「負荷」です。
注1 ここでの筋トレはバーベルやダンベル、マシンで行うウエイトトレーニングを指します

負荷に違いがあるので、身体の反応も違いが生まれます。

マシンで行うピラティスも流行りつつも、基本的に自重で行う場合がほとんで、筋肉はそこまで太くならずしなやかな身体に仕上がります。

一方、筋トレはバーベルなどを使い、重りや回数を増やし負荷を変化させていくので、ピラティスより筋肉は太りなりますが、メリハリのある身体になります。
※しかし、女性は女性ホルモンの影響で、筋肉は太くなりにくい

ピラティス、筋トレを行うことで、身体の反応に違いがあるので、知っておかなければなりません。

ピラティスと筋トレが、どのように始まり、発展して広がった経緯を知ると、更に理解を深めることができます。

ピラティス・筋トレの起源

ピラティスと筋トレの違いは、始まりと取り入れられるようになった目的を知ることで違いがわかります。

ピラティスと筋トレの根本的な違いを理解するために、それぞれの起源をご紹介します。

ピラティス

ピラティスは、リハビリとして行われた経緯があります。

ジェセフ・ハベルタス・ピラティス氏に編み出されたエクササイズで、自分の持病を改善するために、様々な治療方法・スポーツを研究、参考にして出来たのがピラティスだと言われています※1

その後、ピラティス氏は従軍看護師として活動し、戦争で負傷した兵士のリハビリとして取り入れ、ピラティスを発展させました。※1

リハビリは本来、怪我などでマイナスの状態になった身体を±0の状態することを目的に行われます。

その為、身体にかかる負荷はそこまで高くないという点を理解しておく必要があります。

筋トレ

筋トレは、身体を更に強化することを目的に行われるようになりました。

筋トレの始まりは、紀元前とされ古代オリンピックで優秀な成績を残すために、行われていたと言われています。※2

また1900年代頃では、スポーツや軍事力によって国の力を示す傾向が強くなり、スポーツ選手や兵士の強化のために筋トレが行われるようになり、研究も進んだのです。※2

このように、筋トレは±0の状態の身体を1、2、3と強化するために行うので、比較しているピラティスより負荷が高くなります。

ピラティスと筋トレの効果の違いに疑問

ピラティスと筋トレを比較して違いを解説している記事がありますが、生理学的な視点や体験から一般的に言われていることに疑問点があります。

ピラティスと筋トレの違いをわかりやすく比較しているのだと思いますが、誤解を生んでしまう点があるので、啓発を込めて3つの点について解説します。

ピラティスは有酸素運動?

「ピラティスは有酸素運動」
「筋トレは無酸素運動」

と、区別される傾向にありますが、ピラティスが有酸素運動の効果があるかは懐疑的です。

ピラティスのクラスやレベル、それぞれの心肺機能の違いもありますが、自分の実体験として有酸素運動の効果があるほど心拍数が上がりませんでした。

有酸素運動を効果的に行うには、自分の最大心拍数の60〜70%の負荷で運動をする必要があります。※3

一般的に最大心拍数は、220ー年齢で求めることができ、0.6〜0.7かけると有酸素運動での目安となる強度になります。※4

私の場合
220ー36=184(←最大心拍数)

184×0.6〜0.7=110〜128(←有酸素運動で目安になる心拍数)

と、なります。

実際にピラティスを行うと心拍数は、100前後だったので結果的に有酸素運動の効果があるほどの負荷にはなりませんでした。

このことから、ピラティスが有酸素運動として効果があるかは、慎重になった方が良いでしょう。

筋トレはアウターマッスルを鍛える?

ピラティスでインナーマッスルが鍛えられ、筋トレでアウターマッスルが鍛えられる違いがあると、一般的に言われますが、これには若干の語弊があります。

ピラティスは、ゆっくりな動きで、1種目の回数も多いので、アウターマッスルは鍛えにくい、インナーマッスルが鍛えやすいのは間違いありません。

しかし、筋トレによってアウターマッスルだけでなくインナーマッスルも鍛えられているのです。

アウターマッスルは大きい力発揮をする働きがあり、インナーマッスルは姿勢を保つ働きがあります。

例えばスクワットでバーベルを担いで姿勢を保っていれば、インナーマッスルが鍛えられているのです。

一般的に、違いがわかりやすいように、ピラティスはインナーマッスル、筋トレはアウターマッスルと分けられていますが、実態は筋トレでもアウターマッスルはもちろん、インナーマッスルも鍛えられています。

痩せるのは筋トレ

痩せるには、ピラティスより筋トレの方がおすすめです。

痩せるためには、消費カロリーを抑え、消費するカロリーを少しでも増やすことが必要となります。

ピラティスと筋トレでは、筋トレの方が消費カロリーが高い、筋肉がつくことで基礎代謝が高くなり、日々消費するカロリーも高くなるからです。

筋トレは無酸素運動に分類されます。

無酸素運動はトレーニング中はもちろん、トレーニング後もカロリー消費が高い状態が続くので、ピラティスより痩せるのです。

また、ピラティスと筋トレでは、筋トレの方が筋肉が太くなりやすい特徴があります。

筋肉には速筋と遅筋の2つに分けることができ、基本的に筋トレでは速筋、ピラティスでは遅筋が鍛えられます。

速筋と遅筋では、速筋の方が消費するカロリーが高い特徴があるのです。

これらを踏まえると、ピラティスと筋トレでは、結果として筋トレをした方が痩せると言えます。

どちらに通うかは目的次第

ピラティス・筋トレによって身体に起きる効果に違いがあるので、どちらに通うかは自分の目的次第で決めることが重要になります。

バレリーナのような身体のラインが細く、しなやかな身体を目指すのであればピラティス

メリハリのある身体を目指すのであれば、筋トレがおすすめです。

ピラティスは、自重をメインに回数も多く、ゆっくりとした動きでエクササイズを行うので、筋肉は太くなりにくい特徴があるので、バレリーナのような身体を手に入れたい人におすすめになります。

女性ホルモンの影響で、筋肉が太くなりにくい前提はありますが、メリハリのある身体にしたいのであれば、バーベルやダンベルを使い高〜中程度の負荷を身体に与えなければなりません。

自分の理想とする身体を明確にし、ピラティスと筋トレの違いを理解して選択するようにしましょう。

まとめ

ピラティスと筋トレの本質的な違いについて、起源と発展し広まった歴史的な背景を踏まえて解説しました。

ピラティスと筋トレの決定的な違いは身体に与える「負荷」です。

負荷が違えば、身体に起こる効果にも違いがあり、痩せるためなのか?姿勢を良くしたいのかなど、目的を明確にする必要があります。

ピラティスと筋トレどちらに通うか迷っている人は、違いをしっかり理解して通うにしましょう。

そして、自分の理想となる身体を手に入れてください。

参考文献

※1 Well + Good. 「ジョセフ・ピラティスの歴史とエクササイズの起源」.(参照 2024-10-26)

※2 Get Physical. 「筋トレの進化:古代文明から現代まで」.(参照 2024-10-26)

※3 European Society of Cardiology. (n.d.). Exercise and Heart Health. European Society of Cardiology.(参照 2024-10-26)

※4 American Heart Association. (n.d.). Target Heart Rates Chart. American Heart Association.(参照 2024-10-26)

著者プロフィール

佐藤喜一のプロフィール写真

佐藤 喜一

鍼灸師としての医学的観点とトレーナーとしての科学的視点をかけ合わせ「あなた本来の身体」へ導くパーソナルトレーナー

指導実績

トップアスリート、アーティスト、モデル、俳優などのトレーニング&コンディショニングを担当 これまでの経験を基に、トレーニングと鍼灸で1,000名以上の身体の悩みを抱える方々のサポートを行う

保有資格

◆はり師・きゅう師 ◆NSCA-CPT(認定パーソナルトレーナー) ◆FMS Level1 ◆テクニカ・ガビラン認定者

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