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体に問題が生じる?ヴィーガンが危険な本当の理由

「ヴィーガンって身体に良いって本当?」

「ヴィーガンの本当のところが知りたい!」


最近、テレビやネットでも目にするようになった「ヴィーガン」という言葉。

ヴィーガンとは、乳製品を含む動物性タンパク質を食べずに、野菜を中心に食べる人のことをいいます。

海外や日本の有名人で、ヴィーガンを公表する人が目立ち、あなたもそんな人達と同じ食生活を取り入れてみようと思っていませんか?

しかし、肉や乳製品を食べてアレルギーを持っていなければ、ヴィーガンになることは健康上のリスクが起きる可能性が非常に高くなるのでおすすめしません。

以前、カウンセリングで来られたお客様に「ヴィーガンなので、肉・魚などの動物性タンパク質は食べない。それに沿った食事指導をして欲しい」とリクエストされた経験があります。

野菜中心の食事で、豆腐など大豆由来の植物性タンパク質の摂取が中心となってしまうと、栄養が偏り、プラスして筋トレなどを行なってしまうと、栄養不足をさらに助長してしまいます。

また、動物性タンパク質を食べないと起こるリスクを説明しましたが、ヴィーガンを信じている人には、あまり響かなかった様です。

このブログでは、鍼灸師の国家資格を取得する際に身に付けた生理学と栄養学の知識と、これまで多くの人のダイエットをサポートして経験を踏まえて、ヴィーガンの人に起こるリスクについて解説していきます。

ベジタリアンとは?

ヴィーガンと良く似た言葉に「ベジタリアン」があります。

ベジタリアンは、葉食主義者の人のことで、野菜中心の食事で肉・魚はもちろん、肉・魚が含まれている食品を食べない人をさします。

ベジタリアンにも複数種類があり、野菜に加えて何を食べるかによって分かれます。

主なベジタリアンの種類

  • ヴィーガン(野菜のみを食べる)
  • ラクト・ベジタリアン(野菜と乳製品は食べる)
  • ラクト・オボ・ベジタリアン(野菜と乳製品・卵は食べる)
  • ペスコ・ベジタリアン(野菜と魚・卵・乳製品は食べる)

自分の持っている病気やアレルギーによって、食べる・食べないは選択し、健康・自分の思想・動物愛護・環境・スピリチュアルなど様々な背景で、ベジタリアンになる人がいるようです。

ヴィーガンとは?

ヴィーガンとはベジタリアンの一種に含まれ、卵・乳製品・ハチミツを含む動物性の食品をいっさい食べない(完全葉食主義者)の人のことをいいます。

食べ物だけでなく、身の回り物も動物由来のものを避けることで、動物の命を尊重する「エジカル・ヴィーガン」といったりします。

ヴィーガンとなり、肉・魚などの動物性タンパク質を食べなくなってから、ニキビが改善した、体の問題が解決し健康になったという人もいるようです。

ヴィーガンに対して肯定的な研究もいくつも発表されています。

しかし、基本的に動物性の食品を摂取しないので、タンパク質・ミネラル・オメガ3脂肪酸が不足しやすくなってしまうのです。

野菜からでもミネラルを補うことができると思われるかもしれませんが、動物性ではないと摂取できないものや、植物性からでは不足してしまう栄養素もあります。

ヴィーガンが不足しやすい栄養素

植物性の食品を食べているヴィーガンの人は、栄養が偏ってしまい、不足してしまう栄養素があります。

どんな栄養素が不足してしまうのか詳しく確認しましょう。

不足しやすい栄養

  • タンパク質
  • カルシウム
  • ビタミン
  • 亜鉛
  • オメガ3脂肪酸

これらが不足することで、身体にどのようなデメリットが生じるのか紹介します。

タンパク質・ミネラル・オメガ3が不足してしまうデメリット

ヴィーガン(完全葉食主義者)になると、動物性の食品の摂取量が極端に少なくなってしまうと、植物性食品だけでは充分に補えない、タンパク質・ミネラル・オメガ3脂肪酸が不足してしまい、以下のようなリスクが生じてしまう可能性が高くなります。

  • 骨折・骨粗鬆症のリスクが高くなる
  • 病気になりやすくなる
  • ストレスを感じやすくなる
  • 肌・爪・髪がボロボロになりやすくなる

この4つについて詳しく解説します。

骨折・骨粗鬆症のリスクが高くなる

タンパク質・カルシウムが不足することで、骨折・骨粗鬆症のリスクが高くなってしまいます。

骨と聞くとカルシウムのイメージがあると思いますが、タンパク質は骨の主な構成と、骨形成の促進に大きく関わります。

カルシウムの大きな役割は、骨を強くすることです。

骨に関わる大切な2つの栄養素が、不足するために骨折や骨粗鬆症のリスクが、高くなってしまいます。

病気になりやすくなる

タンパク質が不足すると、感染症にかかりやすくなり病気になりやすくなります。

人は菌やウィルスから身体を守るために、「B細胞」「T細胞」という免疫を防御手段として持っており、この2つの細胞の働きを促進させるために「酵素」が必要です。

「B細胞」「T細胞」「酵素」ともにタンパク質が必要となるので、タンパク質が不足すると身体の免疫が衰え、感染症や病気にかかりやすくなってしまいます。

ストレスを感じやすくなる

ストレスにも、タンパク質・ビタミン・オメガ3脂肪酸が大きく関係します。

人は、ストレスを感じるとコルチゾール という、ホルモンを分泌して、身体を守ろうとする働きがあります。

コルチゾール が働くと、アミノ酸(=タンパク質)と脂肪を分解してブドウ糖を作り、ストレスに備えようしますが、タンパク質量が少ないと、ストレスに弱い身体になってしまうのです。

また、ストレス解消には睡眠も大切になります。

植物性の食品ばかり食べていると、ビタミンB12が不足してしまうのです。

ビタミンB12が不足してしまうと、疲れやすくなりストレスを助長してしまったり、睡眠障害を起こしてしまいます。

ビタミンB12は肉や魚など、動物性の食品である、牛レバー・イワシ・あさり・しじみ豊富に含まれ、植物性の食品から摂取することはほとんど出来ません。

また、オメガ3脂肪酸不足も疲れやすいなどの症状が出やすくなってしまい、ストレスを感じやすくなってしまいます。

クルミからも摂取することができますが、青魚(イワシ・さば・さんま・あじ・サーモン・カツオなど)にも豊富に含まれます。

肌・爪・髪がボロボロになってしまう

タンパク質が不足してしまうと、肌・爪・髪がボロボロになってしまいます。

これらもタンパク質から作られるので、不足してしまうと肌や髪のツヤが失われたり、爪が割れやすくなったりしてしまいます。

また、牡蠣や肉に含まれる亜鉛も不足しやすくなるので、皮膚の異常が起こりやすくなってしまうのです。

栄養がしっかり摂取できていると、髪と爪が伸びるのが早くなるので、一度注意して見てみてください。

まとめ

ヴィーガンのリスクについてまとめましたが、決してヴィーガンを否定をしているわけではありません。

ヴィーガンに対して肯定的な研究もあれば、否定的な研究もありますし、宗教的・思想的にヴィーガンに行き着く人もいらっしゃるでしょう。

生まれながら、タンパク質を消化する酵素が体の中で作られづらく、動物性タンパク質を食べるとアレルギーになったり、体調が悪くなりやすいという人も確かに存在します。

この記事で紹介した内容を考慮して、あなた自身ががヴィーガンを取り入れるか否かは、慎重に判断しましょう。

ネットや誰かの影響でヴィーガンとなるのではなく、医師に相談して決めることをおすすめします。

健康的な体は、バランスの良い食事生活はもちろん、運動や睡眠も大切になります。

ヴィーガンを始める前に、是非自分自身の生活も見直してみて下さい。

著者プロフィール

佐藤喜一のプロフィール写真

佐藤 喜一

鍼灸師としての医学的観点とトレーナーとしての科学的視点をかけ合わせ「あなた本来の身体」へ導くパーソナルトレーナー

指導実績

トップアスリート、アーティスト、モデル、俳優などのトレーニング&コンディショニングを担当 これまでの経験を基に、トレーニングと鍼灸で1,000名以上の身体の悩みを抱える方々のサポートを行う

保有資格

◆はり師・きゅう師 ◆NSCA-CPT(認定パーソナルトレーナー) ◆FMS Level1 ◆テクニカ・ガビラン認定者

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