作成日:2024年09月16日 更新日:2024年10月2日
パーソナルトレーニングに通っても痩せない?意外な理由も!
「パーソナルトレーニングに通って、まったく痩せなかった、、、」
「パーソナルトレーニングで本当に痩せるの?」
そんな体験をしたり話を聞いたことはありませんか?
パーソナルトレーニング通い、食事やトレーニングの指導を受ければ、高い確率で痩せることができます。
しかし、中には残念なことに思うような効果が出ずに、痩せることができない人もいらっしゃるのも事実です。
その中には、ある疾患が原因で痩せることができない人もいるので、今回はそれらも踏まえて、今回のブログではパーソナルトレーニング通っても痩せない人の特徴を解説します。
目次
パーソナルジムに通って痩せない時に見直すべきポイント
パーソナルトレーニングに通っても、痩せない・いまいち効果が実感できないという人が見直すべきポイントを6つご紹介します。
更に、多くのパーソナルトレーナーが見落としてしまう、意外な理由もご紹介しますので、あなたも該当していないか、是非この機会に確認してみて下さい。
体重
体重が低い人は、痩せにくい場合があります。
体重がある人に比べて、低い人は落とせる脂肪の量が少ないので、パーソナルトレーニングに通って、食事の指導を受けても痩せにくいのです。
基準として、自分自身の体重が「身長−100〜110」の間に、当てはまっているか確認してみましょう。
例えば、身長が158cm、体重が52kgだとすると、体重が上記の基準に当てはまっているので、食事の指導を受けたとしても痩せにくくなります。
併せてBMI1を参考にするのも良いでしょう。
BMIとは、Body Mass Indexの略で、簡単に表現すると「身長と体重からみた肥満度」になります。
標準値は「18.5〜24.9」です。
この基準値にあると、痩せないわけではありませんが、痩せにくい原因になることは理解しておく必要があります。
簡単にBMIを計算できるサイトもありますので、自分自身のBMIを確認してみて下さい。
ただし、BMIは高身長の人は数値が高くなるので、併せて体脂肪率も考慮しましょう。
女性で体脂肪率が25%以下の人は、脂肪の量が少ないので痩せにくい傾向にあります。
体重・BMI・体脂肪率がどのような状況になっているか、トータル的に判断する必要があるのです。
「痩せにくいのだけらパーソナルトレーニングに通う意味はないのでは?」
と、思われるかもしれませんが、パーソナルトレーニングに通うことによって、健康的な食事の方法を身につけることができたり、筋トレをすることによって身体を引き締めることができます。
筋トレによって、身体が引き締まることによって、体重以上に痩せて見える効果もあるので、体重が低く痩せにくい場合は、筋トレに力を入れ、身体を引き締めるように意識しましょう。
別のブログで、詳しく解説しているので、ぜひ参考にして下さい!
食事の量
パーソナルトレーニングに通って、食事の指導を受けて痩せない人は、食事の量が改善されていない場合があります。
痩せる絶対条件として、アンダーカロリー(摂取カロリー<消費カロリー)にならなければならないからです。2
具体的な方法として、実際にお客様に提案しているアンダーカロリーするための方法をご紹介します。
大半のパーソナルトレーニングジムでは、カロリー計算をするのが一般的ですが、当ジムではカロリー計算はしません。
基本的に、朝と夜に体重の測定を行い、ダイエットに適切な食事の量を見定めます。
具体的な方法は、朝は起床し排泄を済ませてた後、夜は就寝前に体重を測定します。
体重が「身長−100〜110」以内の人は400g以内。
それ以上の体重の人は、600g以内になるように食事の量を調整します。
主観的な目安として、腹八分目を意識すると良いでしょう。
ダイエットをしても体重が減らない人は、知らず知らずに食事の量が多くなっている場合がほとんどです。
カロリー計算は、手間もかかり食べれる物も限られてくるので、あまりおすすめしません。
食事を減らしていても痩せない人は、食事の量を見直してみましょう。
詳しい内容は下記のブログで紹介しているので参考にして下さい。
食事のバランス
痩せない人は、食事のバランスが悪くなっている場合があります。
食事のバランスが直接的な原因になるわけではありませんが、糖質や脂質の量が多くなると食欲が増し、知らぬ間の食事の量が増えてしまい、摂取するカロリーが増えてしまう場合があるからです。
食事では、PFC(P:プロテイン=タンパク質・F:ファット=脂質・C:カーボ=糖質)バランスが重要となります。
厚生労働省のガイドラインでは、タンパク質は13〜20%・炭水化物は50〜60%・脂質は20〜30%が推奨されています。3
しかし、ダイエットにおいては、タンパク質:50%・炭水化物:25%・脂質:25%を意識するがおすすめです。
糖質・脂質は食欲を増進させ4、逆にタンパク質は食欲を抑える効果があります。5
「現状の食事で糖質や脂質が多くなっていないか?」
「タンパク質は意識的に摂れているか?」振り返ってみましょう。
痩せるために、食事のバランスは直接的な原因にならなくとも、疎かになっている場合があります。
間食
間違った間食の取り方をしてしまうと、痩せにくに原因となってしまいます。
間食によって、食べる量が増えてしまい、カロリーを抑えるどころか、逆に増えてしまいダイエットの効果が薄れてしまうからです。
間食は「いくら食べても大丈夫」というわけではありません。
例えば、低カロリー・低糖質などの商品でも、カロリーはゼロではないので、食べればカロリーは増えてしまい、食べ過ぎれば、痩せない原因となります。
それを防ぐには、間食の正しい認識が必要です。
実際に、お客様に行っているアドバイスをご紹介します。
重要なポイントは、お腹を満たすためでなく、空腹を和らげるために行うのです。
脂肪の分解は、運動をしている時、暑さ・寒さを感じる時、そして空腹を感じている時に促進されます。
ダイエットにおいて、食事の量を抑えるのは空腹感を誘発させ、脂肪の分解を促進させるためと言っても過言ではありません。
しかし、空腹感が強くなると、食欲を抑えることができず、ダイエットの効果が薄れるだけでなく、失敗してしまう可能性も高くなります。
失敗してしまうリスクを最小限するために、間食をうまく活用して、空腹を和らげならがダイエットの行うのが成功のポイントです。
間食が痩せない原因とならないように、今一度食べ過ぎていないか、振り返ってみましょう。
睡眠
睡眠不足も、痩せにくい原因となります。
睡眠不足によって、ストレスホルモンと言われる「コルチゾール 」が過剰に分泌されてしまうからです。
コルチゾールの分泌が過剰になってしまうと、食欲のコントロールが難しくなってしまいます。6
そうならないためにも、睡眠の時間と質は気を付けなければなりません。
詳しくは、別のブログで解説しているので、参考にして下さい。(保護番号1111)
痩せない意外な理由
パーソナルトレーニング通って、食事や生活習慣も改善したけど、痩せない人もいます。
そんな時は、甲状腺機能低下症(橋本病)7を疑ってみて下さい。
甲状腺機能低下症(橋本病)とは、自分で自分の身体を攻撃してしまう自己免疫疾患で、基礎代謝が低下してしまうので、パーソナルトレーニング通って食事の指導を受けても痩せません。
意外と見落とされてしまう疾患で、女性の10人に1人の確率で罹患している場合があります。
痩せにくいの他に、むくみ ・冷え性・疲れやすい・便秘など、女性が普段から悩まれている症状があり、疾患を持っていることに気付いていない可能性があるのです。
私も、何名かの甲状腺機能低下症(橋本病)に、罹患している人のパーソナルトレーニングを担当した経験があります。
皆さん共通して、自分自身が罹患していると自覚がないのです。
食事の改善を行っても、効果が感じられない人は、一度専門の病院で受診することをおすすめします。
痩せない人の特徴
ここまで、パーソナルトレーニングに通って痩せない人が、見直すべきポイントについて解説しました。
ここからは、パーソナトレーニングに通っても効果が出にくい人の特徴を解説します。
あなたが当てはまっていないか確認してみて下さい。
トレーニング
トレーニングを頑張れば痩せると思っている人は、注意しなければなりません。
筋トレを含め、運動やトレーニングにおいて消費されるカロリーは想像以上に多くないからです。
筋トレで、消費カロリーを表す際、Mets値8を使って計算するのが一般的で、体重54kgの女性が20分間スクワットした場合、消費されるカロリーは約90カロリーにしかなりません。
※5.0Mets×52kg×0.33×1.05=90.09
ダイエットにおいて最も重要なことはトレーニングより食事です。
ダイエットは食事が8割と言われたりしますが、個人的には食事が4割、睡眠が4割、その他が2割の割合だと考えています。
トレーニング及び筋トレを含む運動は、その他の2割に該当し、そこまで重要な要素ではありません。
運動によって、少しでも消費するカロリーを増やすことは重要ですが、痩せることにおいて食事の方が重要性になります。
このことからも、トレーニングを頑張って痩せようと思っている人は、痩せにくい傾向にあるのです。
モチベーションに左右される
モチベーションに左右される人は、痩せにくい場合があります。
モチベーションが高い時は、ダイエットが順調進みますが、モチベーションが低い時には、リバウンドしダイエットの効果が後退するか、停滞の原因にもなるからです。
ダイエットの成功のコツは、モチベーションを保つことではなく、歯磨きのように条件反射的に、トレーニングと食事の管理が、習慣化できることが成功の秘訣になります。
食事の管理がモチベーションに左右されず、自分自身で自在にコントロールできるようになることが、ダイエットの最終形態です。
歯磨きはモチベーションによって、するしないとならないように、筋トレや食事の管理も歯磨き的な存在になることで、習慣化されモチベーションの影響を受けなくなります。
まとめ
パーソナルトレーニング通っても、痩せない原因についてまとめました。
基本的に、食事の管理ができていれば痩せることはできますが、今回ご紹介したように疾患が原因で痩せないケースもあります。
意外と見落とされていたり、パーソナトレーナーでも気付かない場合もあるので、あなたが当てはまっていないか、現状を確認してみて下さい。
また、ダイエットは痩せることよりも、痩せてから維持していくことの方が難しいです。
痩せた後のこともしっかりイメージして、食事とトレーニングを習慣化させることが重要になります。
パーソナトレーニングで理想の身体を手に入れ、自分自身で身体を管理できる方法を身に付け生活の質を向上させて下さい。
参考文献
- e-ヘルスネット.BMI.厚生労働省.2024-02-15,(参照 2024-09-16) ↩︎
- Hall KD, Heymsfield SB, Kemnitz JW, Klein S, Schoeller DA, Speakman JR. Energy balance and its components: implications for body weight regulation. Am J Clin Nutr. 2012 Apr;95(4):989-94. doi: 10.3945/ajcn.112.036350. Erratum in: Am J Clin Nutr. 2012 Aug;96(2):448. PMID: 22434603; PMCID: PMC3302369. ↩︎
- 健康局健康課栄養指導室.日本人の食事摂取基準(2020).厚生労働省.2020-01-21.(参照2024-09-16) ↩︎
- Rolls BJ, Hammer VA. Fat, carbohydrate, and the regulation of energy intake. Am J Clin Nutr. 1995 Nov;62(5 Suppl):1086S-1095S. doi: 10.1093/ajcn/62.5.1086S. PMID: 7484926.(参照 2024-09-16) ↩︎
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- Walczak K, Sieminska L. Obesity and Thyroid Axis. Int J Environ Res Public Health. 2021 Sep 7;18(18):9434. doi: 10.3390/ijerph18189434. PMID: 34574358; PMCID: PMC8467528.(参照 2024-09-16) ↩︎
- e健康づくりネット.身体活動の促進.厚生労働省.2023-08.(参照 2024-09-16) ↩︎
著者プロフィール
佐藤 喜一
鍼灸師としての医学的観点とトレーナーとしての科学的視点をかけ合わせ「あなた本来の身体」へ導くパーソナルトレーナー
指導実績
トップアスリート、アーティスト、モデル、俳優などのトレーニング&コンディショニングを担当 これまでの経験を基に、トレーニングと鍼灸で1,000名以上の身体の悩みを抱える方々のサポートを行う
保有資格
◆はり師・きゅう師 ◆NSCA-CPT(認定パーソナルトレーナー) ◆FMS Level1 ◆テクニカ・ガビラン認定者